センターからのお知らせ

「活動期潰瘍性大腸炎に対する漢方薬青黛の有用性」臨床試験に参加中の患者さんへ

   今般、青黛もしくは青黛を含有している漢方薬を長期に服用した潰瘍性大腸炎患者において、青黛の服用と因果関係の否定できない肺動脈性肺高血圧症を発症した症例が複数存在することが判明したことから、厚生労働省から昨年12月27日付けで関係学会等に対して注意喚起がありました。

 

 肺動脈性肺高血圧症(PAH)とは、心臓から肺に血液を送るための血管(肺動脈)の圧力(血圧)が異常に上昇する病気で、心臓に多大な負担がかかり、結果として、全身への酸素供給がうまくいかなくなります。病気がある程度進行すると、体を動かす時に息苦しく感じる、すぐに疲れる、体がだるい、意識がなくなる(失神)などの症状が現れます。病気が進むと、心臓の機能がより低下するために、足がむくむ、少し体を動かしただけでも息苦しいなどの症状が出現します。

 

 現時点では、本臨床試験に参加された患者さんの中での肺動脈性肺高血圧症発生例はありません。しかし青黛と肺動脈性肺高血圧症との因果関係、肺動脈性肺高血圧症発生数の実態が詳細に明らかになるまで、臨床試験の新規参加エントリーの中止を決定致しました。また現在参加中の患者さまにおかれましては、安全性を第一に考え、速やかに試験を中止する方向とさせていただきました。

 

 試験登録後に中止を余儀なくされることにつきましては、今後試験継続により臨床症状の改善が期待できること以上に、本臨床試験の継続により、肺動脈性高血圧症が生ずる可能性を踏まえ、中止に至ったことを何卒ご理解頂きたいと思います。何よりも被験者への安全を第一に考えた判断であることをご理解いただければ幸いです。

 

 肺動脈性肺高血圧症に関する詳しい情報については、「難病情報センター」

(https://www.nanbyou.or.jp/entry/171)をご参照ください。

青黛もしくは青黛を含有している漢方薬を使用している患者さんへ

   青黛(せいたい)とは、リュウキュウアイ、ホソバタイセイ等の植物から得られるもので、中国では生薬等として、国内でも染料(藍)や健康食品等として用いられています。近年、潰瘍性大腸炎に対する有効性が期待され、臨床研究が実施されているほか、潰瘍性大腸炎患者が個人の判断で摂取する事例が認められています。

 今般、青黛を長期に服用した潰瘍性大腸炎患者において、青黛の服用と因果関係の否定できない肺動脈性肺高血圧症が発現した症例が複数存在することが判明したことから、厚生労働省が関係学会等に対して注意喚起を行いました。

 

 肺動脈性肺高血圧症(PAH)とは、心臓から肺に血液を送るための血管(肺動脈)の圧力(血圧)が異常に上昇する病気で、心臓に多大な負担がかかり、結果として、全身への酸素供給がうまくいかなくなります。病気がある程度進行すると、体を動かす時に息苦しく感じる、すぐに疲れる、体がだるい、意識がなくなる(失神)などの症状が現れます。病気が進むと、心臓の機能がより低下するために、足がむくむ、少し体を動かしただけでも息苦しいなどの症状が出現します。

 

 つきましては、潰瘍性大腸炎患者の皆様方におかれましては、自己判断で青黛を服用することなく、必ず医師に相談するようにしてください。特に上記の症状を自覚した場合には、直ちに青黛の服用をやめ、医師に相談してください。

 

 また現在臨床試験に参加している方につきましては、担当医師とご相談の上、継続の適否をご相談ください。

 

 肺動脈性肺高血圧症に関する詳しい情報については、「難病情報センター」

(https://www.nanbyou.or.jp/entry/171)をご参照ください。

このページのトップへ