2024年7月28日 原発性硬化性胆管炎の新規治療薬としてDL-アラニンの効果を検証する特定臨床研究のご案内
2024年7月現在、当グループでは難病である原発性硬化性胆管炎の新規治療薬としてDL-アラニンの効果を検証する特定臨床研究を行っています。DL-アラニンは香料や調味料として市販・使用されている食品添加物ですが、DL-アラニンに含まれるD-アラニンについて当研究グループから胆管炎・腸炎の動物モデルにおける症状改善効果を報告しています(Cell Mol Gastroenterol Hepatol. 2023;16(6):1011-1031.)。本臨床研究への参加を希望する原発性硬化性胆管炎の患者様へのご協力をお願いしております。
おおまかに対象となる方・試験内容は以下の通りです。
対象となる方
- 原発性硬化性胆管炎の方で、潰瘍性大腸炎を併発している。
- 既存の内科的治療(ウルソデオキシコール酸やベザフィブラート)でも肝胆道系酵素が上昇した状態が継続している。
- 胆管狭窄や胆管炎に対する頻回な内視鏡的治療を必要としていない。
- 潰瘍性大腸炎に対して生物学的製剤を使用したことがなく、潰瘍性大腸炎の病状が安定している。
- その他重篤な全身疾患がない。
試験内容
DL-アラニン 1日3回内服 12週間内服継続 その後12週間の観察期間あり
内服中および観察期間中には2〜4週間おきの定期通院・検査を要します。
本研究にご興味がある方は、上記対象に適合しているかご不明でも構いませんので以下の事務局連絡先までお気軽にご連絡ください。なお、定員、および上記以外に詳細な適合条件がありますので、すべての方にご参加いただけるわけではないことをご了承ください。
研究責任医師 中本伸宏
研究事務局 中代幸江 (yukie-t.1223@keio.jp)